飲食店営業許可の施設基準|実はこんなに確認ポイントがあります

はじめに|施設基準は「事前に整理して確認すること」が大切です

飲食店営業許可に必要な施設基準は、行政の資料や解説記事などでも確認することができます。
インターネットで調べれば、基準の一覧や図解を目にすることも多いでしょう。

ただ、実際に開業準備を進める中では、

  • 自分の店舗では、どの基準まで該当するのか
  • 図面や現地を見ながら、どこをチェックすべきなのか
  • 工事や契約を進めてから問題にならないか

といった点を、一つずつ整理しながら確認していく必要があります。

この記事では、
「施設基準にはどのような確認項目があるのか」を全体像として押さえつつ、
特に相談が多い基準について、具体例を交えて解説します。


飲食店営業許可の施設基準は多岐にわたります

飲食店営業許可の施設基準には、次のような項目があります。

  • 調理場と客席の区分
  • 手洗い設備の数・位置・使い勝手
  • シンク(流し)の用途ごとの分け方
  • 食品の保管方法・保管場所
  • 床・壁・天井の構造や清掃性
  • 換気設備や排水の状況
  • 照明の状況 など

他にも様々な項目が法律や条例に基づいて定められています。一つひとつは難しい内容でなくても
「自分の店でどこまで必要か?」
を判断するのは簡単ではありません。


具体例①|手洗い設備は「ある」だけでは足りない

施設基準の中でも、特に指摘されやすいのが手洗い設備です。

「手洗い場は設置してあるから大丈夫」と思っていても、

  • 調理従事者がすぐ使える位置か
  • 他の用途と兼用になっていないか
  • 石けん・消毒設備が備わっているか
  • 温水が使えるか

といった点まで確認されます。

形式的に置いてあるだけでは足りず、
“実際に衛生管理ができるか”という視点で見られる
のが特徴です。


具体例②|シンク(流し)の数と使い分けは誤解されやすい

厨房設備でよく相談を受けるのが、シンクの考え方です。

  • 調理用
  • 器具洗浄用
  • 手洗い用

これらをどう分けるかは、
店舗の規模や業態によって判断が変わります。

「2槽シンクがあれば必ずOK」というわけでもなく、
用途の分け方や配置によって評価が変わるため、
自己判断で進めると後から修正が必要になることもあります。


具体例③|図面と現場が違うと再確認が必要になることも

施設基準では、
申請時に提出する図面と、実際の設備が一致しているかも重要です。

例えば、

  • 工事中に設備の位置を変更した
  • 予定していた機器を別のものに変えた
  • 収納や棚を後付けした

といった場合、
図面との違いを指摘され、再確認や修正が必要になるケースもあります。


すべてを自分で判断するのは、意外と難しい理由

施設基準の多くは、

  • 明確な数値で決まっているもの
  • 現場を見て判断されるもの

が混在しています。

そのため
「自分で調べて確認し、内容は満たしているはずなのに指摘された」
ということも珍しくありません。

特に、
物件契約後・工事後に問題が見つかると、
手戻りが大きくなりやすい
点には注意が必要です。


まとめ|基準そのものより「確認の仕方」が重要です

施設基準は、調べれば内容を確認すること自体はできます。
ただし、実際の店舗に当てはめる際には、

  • どの基準が該当するのか
  • 現状の設備で足りているのか
  • 工事や契約を進める前に確認すべき点は何か

といった整理が欠かせません。

開業準備の早い段階で一度整理しておくだけでも、
無駄な工事や修正を避けやすくなります。

飲食店営業許可では、
書類を提出できる状態にするまでの事前確認が、結果的に大きな意味を持ちます。