深夜酒類提供飲食店営業届出の変更が必要なケース|新規届出になる場合との違いを行政書士が解説

はじめに

深夜0時以降に酒類を提供する飲食店は、
通常の飲食店営業許可とは別に

深夜酒類提供飲食店営業届出(いわゆる「深酒届」)が必要です。

では、営業開始後に

  • 法人化した
  • 代表者が変わった
  • 内装を変更した
  • 営業時間を変更した

といった場合はどうなるのでしょうか?

飲食店営業許可とは違い、
深酒届は「警察署への届出」です。

今回は、

  • 変更届で足りるケース
  • 新規届出が必要になるケース
  • 見落としやすい注意点

を整理します。


深酒届は「許可」ではなく「届出」

まず前提として、深酒届は許可ではなく届出です。

しかし、

届出だから軽い

というわけではありません。

根拠法令は
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律
(いわゆる風営法)です。

つまり、警察行政の対象になります。


変更届が必要になる主なケース

① 法人の商号変更

会社名が変わった場合は変更届が必要です。

② 法人の本店所在地変更

登記上の本店移転も届出対象になります。

③ 管理者の変更

深酒届では「管理者」の選任が必要です。
管理者が変わる場合は届出が必要です。

④ 営業時間の変更

深夜営業の時間帯を変更する場合も対象になります。


注意が必要なケース

① 法人化(個人→法人)

これは単なる変更ではありません。

営業主体が変わるため、

原則として「新規届出」

になります。

飲食店営業許可と同じ感覚で考えると誤ります。


② 営業者の変更(承継)

親から子へ引き継ぐ場合なども同様です。

営業者が変わる場合は
変更ではなく、新規届出になるのが基本です。


③ 客室構造の変更

客室の面積や区画を変更した場合は注意が必要です。

深酒届は風営法上、

  • 客室の構造
  • 見通しの確保
  • 客室区画

などが前提になっています。

内容によっては図面の再提出が必要になります。


変更を怠るとどうなる?

深酒届は警察署への届出です。

変更があったのに届出をしていない場合、

  • 行政指導
  • 悪質な場合は処分対象

となる可能性があります。

特に、

  • 法人化
  • 名義変更
  • 管理者変更

は放置しないことが重要です。


飲食店営業許可との違い

飲食店営業許可は保健所対応です。

一方、深酒届は警察対応です。

同じ「飲食店」でも、
管轄も法令も違います。

そのため、

飲食店側で変更届を出したから大丈夫

とはなりません。

両方の確認が必要です。


まとめ|変更か新規かは「営業主体」で考える

深酒届で最も重要なのは、

営業主体が変わったかどうか

です。

  • 営業主体が同じ → 変更届
  • 営業主体が変わる → 原則新規届出

この整理が基本になります。


判断に迷うケースは多い

実務では、

  • 法人成り
  • 代表者交代
  • 事業承継
  • 内装変更

など、グレーなケースが多くあります。

風営法は軽く考えないことが重要です。


次の記事予告

次回は、

「風俗営業許可店が内装変更するときの注意点」

について整理します。

深酒届よりもさらに厳しい
「変更承認申請」の考え方を解説します。