飲食店営業許可の図面を描く手順と、つまずきやすいポイント
はじめに
前回までの記事では、
- NG図面とOK図面の違い
- 図面は「きれいさ」ではなく「判断材料」であること
を解説しました。
今回は一歩進めて、
実際にJW_CADで図面を描く場合の具体的な手順と注意点を整理します。
「どこでつまずくのか」だけでなく、
**どうすればよいのか(正解)**までお伝えします。
まず前提:ソフトの操作自体は難しくない
線を引く、四角を描く、文字を入れる。
基本操作はそれほど難しくありません。
問題は、操作ではなく
何を、どの順番で、どこまで描くか
という判断です。
正解①:図面はこの順番で描くと整理しやすい
多くの方が最初に迷うのが「描き始め」です。
実務では、次の順番で描くと整理しやすくなります。
① 外枠(壁・出入口)を描く
まずは物件の外形と壁の位置を確定させます。
これが基準になります。
② 客席と厨房の区分を明確にする
営業スペースと調理スペースの境界を決めます。
この段階で大まかなゾーニングを整理します。
③ 大型設備を配置する
- シンク
- 冷蔵庫
- コンロ
- 食器洗浄機 など
先に大きな設備を置くことで、動線が見えてきます。
④ 作業台・補助設備を配置する
調理や盛り付けの流れを意識して配置します。
⑤ 文字・寸法を入れる
最後に名称と寸法を入れます。
順番を間違えると、
後から何度も配置をやり直すことになります。
正解②:設備の寸法は「実在サイズ」を基準にする
よくある失敗が、
「このくらいだろう」で描いてしまうこと
です。
設備の寸法は、
- メーカーのカタログ
- 実際に導入予定の型番資料
を確認して描くのが基本です。
少なくとも「実在するサイズ」に基づいていない図面は、
信頼性に欠けます。
正解③:すべてを完璧に描く必要はない
「mm単位で完璧に描かなければならないのか?」
という質問をよく受けます。
結論は、
すべてを完璧に描く必要はありません。
ただし、
- 通路幅
- 作業スペース
- シンクのサイズ
- 客席との距離関係
など、基準や衛生管理に関係する部分は
正確に描く必要があります。
重要なのは、
正確さが必要な部分を見極めることです。
正解④:図面は「説明資料」であると意識する
図面は単なる配置図ではありません。
- 手洗い設備はどこにあるか
- 食材はどこから入り、どこで処理されるか
- 器具の洗浄動線は交差しないか
これらが読み取れる構成にする必要があります。
図面を見ただけで
「この流れなら衛生上問題ない」
と判断できる状態が理想です。
それでも難しく感じる理由
ここまで読んで、
「やることは分かった」
と感じる方もいるかもしれません。
しかし実際には、
- 自分の営業形態に当てはめるとどうなるか
- 保健所ごとの運用差
- 物件の制約との調整
といった個別判断が必要になります。
つまり、
手順は分かっても、最終判断が難しい
というのが現実です。
まとめ|図面は“描く力”より“判断力”が問われる
JW_CADで図面を描くこと自体は可能です。
しかし実務で問われるのは、
- 何を省いてはいけないか
- どこを正確に描くべきか
- 保健所がどこを見るか
という判断力です。
ここに経験の差が出ます。
図面作成や申請整理で不安がある方へ
- 自分で描いてみたが、これで良いのか不安
- 事前相談で指摘されないか心配
- 最初から通る形で整えたい
そういった場合は、一度整理してから進める方が結果的に効率的です。
図面作成を含め、申請全体の流れまでサポートしています。
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