図面で落ちやすいポイントを確認する|なぜこの配置で「OK」なのか

はじめに

飲食店営業許可の申請では、図面の出来がその後の流れを大きく左右します。

ところが実際には

  • どこまで描けばいいのか分からない
  • ネットのサンプルを見て真似してみたが不安
  • これで本当に申請が通るのか判断できない

と感じたまま、図面作成で手が止まってしまう方も少なくありません。

図面は「きれいに描くもの」でも「設計士の図面」でもなく、
保健所に対して営業内容を説明するための資料です。

この記事ではまず、
「このレベルなら申請が通る」というOK図面の基本構造を押さえます。
細かいNG例は、次回以降で詳しく解説します。


この記事で扱う図面の前提

今回解説する図面は、次のような一般的な飲食店を想定しています。

  • 小規模〜中規模の飲食店
  • 客席があり、店内で調理して提供する形態
  • 特殊な業態(製菓専門工場・大量製造など)ではない

多くの飲食店開業予定者にとって、
最もよく当てはまるケースです。


図面で保健所がまず確認する「基本構造」

ここから、実際の図面を使って説明します。

▶ OK例:申請が通る前提の図面(全体像)

【OK画像】

※ここに「申請が通るレベルの完成図面」を掲載


この図面は「特別にうまく描いている」わけではありません。

保健所が確認したいポイントが、過不足なく、第三者にも読み取れる形で表現されているという点が重要です。


OK図面から読み取れる3つの基本ポイント

① 厨房と客席の区分が明確に分かる

図面を見ると、

  • 厨房エリア
  • 客席エリア

が、線と表記で明確に区分されています。

これは「実際に区切られているか」以上に、
図面を見ただけで判断できるかが重要です。

区分が曖昧だと、
保健所側は「確認できない=判断できない」となり、
修正や追加説明を求められる原因になります。


② 調理設備と衛生設備の役割が読み取れる

OK図面では、

  • シンク
  • 手洗い設備
  • 冷蔵・冷凍設備
  • 加熱機器

が配置されているだけでなく、
それぞれが何のための設備かが分かる構成になっています。

ポイントは、
「設備があること」よりも
**「図面から説明できること」**です。


③ 動線が破綻していない

人の動き、食材の流れをイメージしたときに、

  • 明らかに無理のある動線
  • 不自然な交差

が生じない構造になっています。

保健所は、
実際のオペレーションを完璧に再現するわけではありませんが、
安全に営業できると説明できる構造かどうかは確認します。


なぜ「このレベルの図面」が求められるのか

図面は、
現地調査の前に営業内容を把握するための資料です。

そのため、

  • 図面から設備が読み取れない
  • 調理内容と設備の対応関係が分からない

という状態だと、

  • 修正指示
  • 再相談
  • 申請のやり直し

につながることもあります。

「とりあえず出してみる」という姿勢は、
結果的に遠回りになりやすい点に注意が必要です。


次回予告|よくあるNG図面はどこでつまずくのか

実務では、

  • 設備は足りているのに図面で伝わらない
  • ほんの一言の表記不足で止まる

といった、惜しい図面が非常に多く見られます。

次回は、実際に多いNG例として、

【NG画像】

を使いながら、

  • どこが問題なのか
  • どう直せば申請が通る図面になるのか

を具体的に解説します。


まとめ|図面は「説明資料」です

飲食店営業許可の図面は、

  • 絵の上手さ
  • 専門ソフトの有無

よりも、

「第三者に営業内容を説明できるか」

が最も重要です。

「自分で描けそうだけど、これで本当に大丈夫か不安」
そう感じるのは、ごく自然なことです。


図面作成や事前整理でお困りの方へ

図面は、
提出してから初めて「足りない点」が見えることもあります。

申請前の段階で、

  • どこまで自分で対応できるか
  • 修正が必要になりそうなポイントはどこか

を整理しておくことで、
その後の手続きがスムーズになります。

飲食店営業許可に関する図面や手続きについて、
不安がある場合はお気軽にご相談ください。