経営業務管理責任者の証明書類|東京都への申請に必要な書類を行政書士が解説

この記事はこんな方へ

「経営業務管理責任者(経管)の要件を満たしていると思うが、どんな書類が必要かわからない」「以前の会社での役員経験を使いたいが、何を揃えればいいか知りたい」という方に向けて、東京都への申請で必要な証明書類を解説します。


経管の証明書類は「要件のパターン」によって異なる

経管の証明書類は、どのパターンで要件を満たすかによって必要な書類が変わります。まず自分がどのパターンに当てはまるかを確認してください。

→ 経管の要件パターンの詳細は「経営業務管理責任者とは」で解説しています。


最も一般的なパターン①|建設業での5年以上の経営経験

建設業を営む会社の取締役・代表取締役、または個人事業主として5年以上の経験がある場合です。

法人の役員(取締役)としての経験を使う場合

常勤性を示す書類

  • マイナンバーカード(マイナ保険証)の表面の写し
  • または資格確証書の写し
  • ※令和7年12月2日以降の申請では健康保険証(旧様式)は使用不可

在任期間を示す書類

  • 登記事項証明書(申請時3か月以内に発行されたもの)

経営経験を示す書類(以下のいずれか)

  • 工事請負契約書の写し(期間通年分・原則1か月1件)
  • 注文書および注文請書の写し(同上)
  • 請求書+入金を確認できる通帳等のセット(同上)

納税を示す書類

  • 法人事業税の納税証明書(都税事務所発行・原本)
  • ※令和7年1月以降に紙で提出した法人税申告書の写しを使う場合は追加で必要

個人事業主としての経験を使う場合

常勤性・経営実績を示す書類

  • 直近決算の個人所得税確定申告書の写し(第一表・第二表・受信通知)
  • ※令和7年1月以降に紙で提出した確定申告書の写しを使う場合は、都税事務所発行の個人事業税の納税証明書(原本)または税務署発行の納税証明書(その2)を追加で提出

経営経験を示す書類

  • 工事請負契約書・注文書・請求書+通帳等(期間通年分)

💬 行政書士より: 最も手間がかかるのが「工事請負契約書等を期間通年分揃える」作業です。東京都では原則1か月1件の書類が必要で、5年間なら60件以上になることがあります。古い書類が残っていない場合は早めに確認することをおすすめします。


前の会社での経験を使う場合の注意点

現在の会社ではなく、以前に勤めていた会社での役員経験を使って経管の要件を証明する場合、その会社の代表者に証明書への押印をしてもらう必要があります。

前の会社がすでに廃業している場合は、廃業を確認できる登記事項証明書(閉鎖事項証明書)の添付とともに、本人が証明者欄を記入することが認められています。

前の会社が証明に協力してくれない場合の対処法については「経営業務管理責任者がいない場合」で解説しています。


パターン②③(準ずる地位での経験)の証明書類

パターン②(執行役員等としての経験)の場合は、通常の取締役経験の証明書類に加えて、以下の書類が必要になります。

  • 組織図またはこれに準ずる書類(職制上の地位の確認)
  • 取締役会の議事録(業務執行権限の委任を確認)
  • 業務分掌規程
  • 人事発令書

これらの書類の準備は複雑で、事前に東京都建設業課の窓口に相談することが推奨されています(令和7年度版東京都手引き)。

💬 行政書士より: パターン②③は「事前に窓口で相談してください」と手引きに明記されているほど複雑なケースです。必要な書類の判断が難しく、準備に時間がかかります。このパターンに該当する方は、早めに行政書士に相談することをおすすめします。


パターン④(組織体制による要件)の証明書類

パターン④は常勤役員1人の経験証明に加えて、財務管理・労務管理・業務運営のそれぞれを補佐する者の経験証明が必要です。補佐者については「様式第七号の二」を使用します。

補佐者の経験を示す書類は、それぞれの業務分野に応じた書類(資金調達・技術者配置・下請契約に関する書類)を1年1件・3点セットで提出します(例:同一年度の資金調達関連・技術者配置関連・下請契約関連の書類各1件で1年分)。


証明書類に関する共通の注意点

有効期限のある書類は申請直前に取得する 登記事項証明書・納税証明書など、有効期限が「申請時3か月以内」とされている書類があります。書類が揃い次第すぐに申請できる準備を整えてから取得することをおすすめします。

書類の整合性が重要 東京都の審査では、書類の内容に矛盾がないかが厳しく確認されます。たとえば登記事項証明書の在任期間と工事書類の日付の整合性、確定申告書に記載された事業内容などが確認されます。

原本と写しの区別 書類によって原本の提出が必要なものと写しで足りるものがあります。東京都の手引きで都度確認することが重要です。


まとめ

経管の証明書類は、パターンによって異なります。最も一般的な取締役・個人事業主としての5年以上の経験(パターン①)の場合、常勤性・在任期間・工事経験・納税の4種類の証明が必要です。令和7年12月2日以降の申請では健康保険証(旧様式)が使えなくなる点にも注意が必要です。


証明書類の準備についてご相談したい方へ

「自分のケースで何が必要か確認したい」という方のご相談を承っています。

許可が必要か確認したい方は、まずこちらからご相談ください


関連記事