下請会社でも技人国ビザの外国人を雇えるか|行政書士が要件と注意点を解説

この記事はこんな方へ

「うちは元請ではなく下請の建設会社だが、技人国ビザで外国人を採用できるか確認したい」「下請だと申請が難しいと聞いたが、実際のところを知りたい」という方に向けて解説します。


結論:下請会社でも技人国ビザで外国人を採用できる

入管法および上陸基準省令には、雇用企業が「元請」であることを求める規定は存在しません。下請・孫請であっても、採用する外国人が技人国ビザの要件を満たしていれば申請は可能です。

ただし、下請会社特有の事情により審査で確認されるポイントがあります。事前に把握しておくことが、スムーズな許可取得につながります。


下請会社で審査上注意すべきポイント

① 業務内容が現場作業と区別できるか

下請会社の場合、施工管理として採用した外国人が実態として現場作業に従事しているのではないかと疑われやすい傾向があります。特に専門工事業(鉄筋・型枠・塗装など)を専門とする下請会社では、管理職と作業員の区別が事務所レベルでは明確でも、申請書類上で伝わりにくいことがあります。

業務内容説明書では、従事する業務が施工管理・設計・積算など専門的な知識を要するものであることを、元請との連絡調整フローや組織体制図を含めて具体的に説明する必要があります。

② 会社の規模・安定性の証明

小規模な下請会社は、事業の継続性・安定性の面で審査が厳しくなることがあります。決算書のほか、元請との継続的な取引実績・長期契約・主要取引先との関係を示す書類が審査を補完します。

③ 採用する外国人の業務量の確保

技人国ビザで採用した外国人が、継続的にその在留資格に該当する業務に従事できる業務量があるかも確認されます。下請の業務量は元請の受注状況に依存するため、業務が安定して発生することを裏付ける受注実績や契約状況を示すことが有効です。

💬 行政書士より: 下請会社からのご相談で多いのは「施工管理として採用したいが、担当工事は元請が決めるので業務量が読めない」というケースです。こうした場合でも、過去の受注実績・元請との継続的な取引関係を書類で示すことで、業務の継続性を立証できることがあります。個別の状況によって対応が異なるため、早めにご相談ください。


元請が異なる現場に配置する場合の注意

下請会社が採用した技人国ビザの外国人を、複数の元請が管理する現場に順次配置することは、雇用関係が自社との間にある限り問題ありません。

ただし、以下のケースは在留資格との関係で注意が必要です。

  • 実質的な派遣状態:自社雇用の名目で他社に指揮命令させている場合は、労働者派遣法上の問題に加え、在留資格の観点からも問題になる可能性があります
  • 常駐先での業務内容の変化:配置先によって担当する業務が大きく変わる場合、在留資格に該当する業務から外れるリスクがあります

下請会社が申請で強みにできること

下請会社であっても、以下の点は申請上の強みになります。

  • 専門工事業としての実績:特定の分野(電気・管工事・鋼構造物など)に特化した高度な専門性があることを示せる
  • 大手ゼネコンとの継続的取引:取引先の信用力が、会社の安定性の証明になる
  • 外国人技術者の必要性:海外技術者・多言語対応などの採用理由が明確であれば、申請の説得力が増す

まとめ

下請会社でも技人国ビザで外国人を採用することは可能です。元請・下請の別は申請要件に含まれていませんが、業務内容の専門性・会社の安定性・業務量の継続性を書類で丁寧に説明することが、許可を得るうえで重要になります。


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