建設業許可がなくても外国人(技人国ビザ)を採用できるか|行政書士が解説

この記事はこんな方へ

「まだ建設業許可を取っていないが、外国人の技術者を採用したい」「建設業許可と在留資格の関係がよく分からない」という建設会社の方に向けて解説します。


結論:建設業許可がなくても技人国ビザで外国人を採用できる

技人国ビザ(在留資格「技術・人文知識・国際業務」)の取得にあたって、雇用企業が建設業許可を持っていることは要件とされていません。入管法および上陸基準省令に定める要件に「雇用企業が建設業許可を有すること」という項目は存在しないためです。

つまり、建設業許可のない会社であっても、採用する外国人が技人国ビザの要件(専門的な業務・学歴または実務経験・日本人と同等以上の報酬など)を満たしていれば、在留資格の申請は可能です。


ただし「業種」と「在留資格」は別の制度

混同されやすいのですが、建設業許可と在留資格はまったく別の法律に基づく制度です。

  • 建設業許可:建設業法に基づく許可。一定規模以上の工事を請け負うための許可
  • 在留資格:出入国管理及び難民認定法(入管法)に基づく資格。外国人が日本に在留して就労するための資格

在留資格の審査では「雇用企業がどのような業種か」ではなく、「採用する外国人がどのような業務に従事するか」と「その業務を遂行できる学歴・実務経験があるか」が判断の基準になります。

💬 行政書士より: 「建設業許可がないと外国人を雇えない」という誤解は、実務上よく見かけます。建設業許可の有無と技人国ビザの申請可否は直接リンクしていません。ただし後述するように、許可の有無が申請書類の組み立て方に影響することはあります。


建設業許可がない場合の注意点

建設業許可がなくても申請は可能ですが、審査において以下の点で不利になる場合があります。

会社の実態・安定性の証明が難しくなる

入管庁の審査では、雇用企業の安定性・継続性も確認されます。建設業許可証は会社の事業実態を示す有力な書類ですが、許可がない場合はそれに代わる書類(施工実績・契約書・取引先との取引証明など)で会社の実態を示す必要があります。

採用できる工事規模に制限がある

建設業法の規定により、建設業許可を持たない会社は請負金額500万円未満(建築一式工事は1,500万円未満)の工事しか請け負えません。したがって、許可なしで採用した外国人技術者の「業務規模」が小さく見られることがあります。担当する工事の内容・規模を書類で具体的に示すことが重要です。


建設業許可を取得することのメリット

建設業許可がなくても外国人採用はできますが、許可の取得は採用の幅を広げるうえで有効です。

在留資格申請上のメリットとして、会社の信頼性・事業の継続性を示す証拠になり、書類審査が通りやすくなります。また、事業上のメリットとして、大規模工事への参入・元請からの発注増・外国人技術者の能力を活かせる工事規模の拡大につながります。

外国人施工管理技術者の採用と建設業許可の取得を並行して進める建設会社も増えています。

→ 建設業許可の取得についての詳細は「建設業許可とは」をご覧ください。


許可なし・許可あり別の書類準備の違い

項目建設業許可あり建設業許可なし
会社の実態証明許可証の写しを添付施工実績・契約書等で補完
事業規模の説明許可番号・許可業種で示せる請負工事の規模・件数を詳記
審査での印象事業安定性を示しやすい丁寧な補足説明が必要

まとめ

建設業許可の有無は、技人国ビザの申請要件には含まれていません。許可がなくても申請は可能です。ただし、会社の実態・安定性を示す書類の準備に工夫が必要になります。許可取得と外国人採用を並行して検討している場合は、両方の手続きを同時に進めることも選択肢のひとつです。


建設業許可・外国人採用について相談する

星野行政書士事務所では、建設業許可申請と技人国ビザ申請の両方に対応しています。「許可取得と外国人採用を同時に進めたい」という方もお気軽にご相談ください。

技人国ビザ申請サポート(企業向け)はこちら

建設業許可申請サポートはこちら


関連記事