内装仕上工事業の建設業許可|工事の範囲と取得要件を行政書士が解説

この記事はこんな方へ

「クロス貼り・床工事・間仕切り工事をしているが、内装仕上工事業の許可が必要か確認したい」「内装工事業の許可取得に必要な資格や実務経験を知りたい」という方に向けて解説します。


内装仕上工事業とは

内装仕上工事業は、木材・石膏ボード・吸音板・壁紙・たたみ・ビニール床タイル・カーペット・ふすまなどを用いて建築物の内装仕上げを行う工事を請け負う業種です(建設業法施行令別表第1)。

住宅・マンション・店舗・オフィスなど幅広い建物の内装仕上げに関わる業種で、比較的取得件数の多い業種のひとつです。


内装仕上工事業に該当する主な工事

国土交通省の業種区分に基づき、内装仕上工事業に該当する主な工事を整理します。

工事名内容
インテリア工事造作家具・室内装飾品の取り付け
天井仕上工事天井材の取り付け・仕上げ
壁張り工事クロス・壁紙・石膏ボードの施工
内装間仕切り工事軽量鉄骨(軽天)などによる間仕切りの設置
床仕上工事フローリング・カーペット・タイルカーペット・OAフロアの施工
たたみ工事採寸・割付けからたたみの製造・加工・敷きこみまでの一貫工事
ふすま工事ふすまを用いた工事
家具工事建築物への造作家具の据付け・現場加工組立て
防音工事建築物における通常の防音工事(音響効果目的の構造工事は除く)

💬 行政書士より: 「クロス貼り・軽天工事・OAフロア設置など、複数の作業を行っているが、すべて内装仕上工事業1つの許可でカバーできるか」というご相談をよくいただきます。建築物の内装仕上げに関わる工事であれば、内装仕上工事業の許可でまとめて対応できます。ただし電気配線・給排水設備の工事は別業種になります。


他業種との区分で注意が必要なポイント

内装関連の工事は複数の業種にまたがることがあるため、区分に注意が必要です。

大工工事業との区分

木材の加工・取り付けによる工作物の築造は大工工事業です。造作工事(木製の棚・収納など)は大工工事業に該当することがあります。ただし内装仕上げの一環として行う造作工事は内装仕上工事業に含まれる場合があります。工事の目的と主体で判断が変わるため、迷う場合は確認が必要です。

建具工事業との区分

木製・金属製の建具(ドア・窓・シャッターなど)の取り付けは建具工事業です。内装仕上工事業と建具工事業は関連性が高く、両方の許可を合わせて取得するケースがよくあります。

左官工事業との区分

モルタルや漆喰を用いた壁の塗り仕上げは左官工事業です。クロス貼り(内装仕上工事業)とは異なります。

塗装工事業との区分

塗料を用いた仕上げは塗装工事業です。内装の壁に塗料を塗る場合でも、業種は塗装工事業になります。


内装仕上工事業の専任技術者になるための要件

資格による場合(主なもの)

  • 1・2級建築士
  • 1・2級建築施工管理技士(2級は仕上げ種別)
  • 内装仕上げ施工・カーテン施工・天井仕上げ施工・床仕上げ施工・表装・表具・表具工の技能士(1級)
  • 登録内装仕上工事基幹技能者

2級の技能士・施工管理技士の第一次検定合格者(技士補)の場合は、資格と合わせて3〜5年の実務経験が必要です。

実務経験による場合

内装仕上工事に関する10年以上の実務経験があれば、資格がなくても専任技術者になることができます。また建築学・都市工学の指定学科を卒業している場合は、3〜5年の実務経験で要件を満たせます。

💬 行政書士より: 実務上、内装仕上工事業の許可取得で最も多いのは「10年以上の実務経験」か「2級建築施工管理技士(仕上げ)」による証明です。資格をお持ちの方は免状のコピーで対応できるため手続きが簡便ですが、資格がない方でも長年内装工事に携わってきた実績があれば要件を満たせます。


内装仕上工事業と合わせて取得されることが多い業種

内装仕上工事業は、以下の業種と合わせて取得されるケースが多いです。

  • 大工工事業:造作工事と内装仕上げを一体で受注するケース
  • 建具工事業:ドア・窓の取り付けと内装仕上げをセットで受注するケース

複数業種を同時申請することで、申請手続きを1回にまとめることができます。将来的に業種追加をするより、最初から必要な業種をまとめて申請する方が手数料・手間の面で効率的です。


まとめ

内装仕上工事業は、クロス貼り・床工事・天井工事・間仕切り工事など建築物の内装仕上げを包括的にカバーする業種です。電気・水道などの設備工事は別業種となるため、実際に行う工事の内容と業種の区分を正確に把握した上で申請することが重要です。


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