技人国ビザの外国人を別の現場へ配置転換できるか|在留資格上の注意点を行政書士が解説

この記事はこんな方へ

  • 技人国ビザで採用した外国人を、工事の進捗に応じて別の現場へ異動させたいが問題ないか確認したい
  • 支店・営業所間の異動や、遠方の現場への長期配置が在留資格に影響するか知りたい

建設業では工事の受注状況によって担当現場が変わることは日常的です。技人国ビザで採用した外国人も、業務内容が変わらない範囲での配置転換は原則として問題ありません。ただし、配置転換の内容によっては届出や申請が必要になる場合があります。この記事では、在留資格上の注意点を整理します。


同じ業務内容での現場異動は問題ない

技人国ビザは特定の勤務地・現場を指定するものではなく、「業務内容」に対して付与される在留資格です。したがって、施工管理担当者として採用した外国人を別の現場の施工管理に配置することは、在留資格上の問題はありません。

複数の現場を掛け持ちすること、工事の完了に伴って次の現場に移ること、支店や営業所が管轄する別の現場に異動することも、業務内容が変わらない限り届出等は不要です。


配置転換で注意が必要なケース

① 業務内容が大きく変わる場合

施工管理として採用した外国人を、設計・積算・営業など全く異なる職種に異動させる場合は、在留資格の変更が必要かどうかを確認する必要があります。技人国ビザ内での業務内容の変更(施工管理→設計など)は在留資格変更許可申請の対象にならないことが多いですが、異動後の業務内容が技人国の要件を満たすかどうかは確認が必要です。

② 所属機関(雇用先)が変わる場合

グループ会社・関連会社への出向・転籍の場合、所属機関(雇用先の企業)が変わることになります。この場合、外国人本人が14日以内に所属機関に関する届出を行う義務があります(入管法第19条の16)。出向元・出向先の両社が技人国の要件を満たす企業である必要があります。

③ 実質的な派遣状態になる場合

自社で雇用している外国人を、他社の指揮命令のもとで他社の現場に配置する場合は、労働者派遣に該当する可能性があります。技人国ビザで採用した外国人を他社へ派遣する場合は、労働者派遣法上の許可が必要になる場合があり、在留資格上の問題が生じることもあります。

💬 行政書士より: 「グループ会社の現場に行かせる」「取引先の元請が管理する現場で働かせる」といったケースが、実質的な派遣に該当するかどうかは、指揮命令関係の実態によって判断されます。形式上は自社雇用であっても、他社の指示で業務が行われている場合は問題になる可能性があります。配置転換前にご相談いただくことをおすすめします。


勤務地が変わる場合の在留カードへの影響

在留カードには勤務先の住所は記載されていないため、現場が変わっても在留カードの記載事項に変更は生じません。ただし、住民票の住所(在留カードに記載された住所)が変わる場合は、14日以内に市区町村への住所変更届が必要です(住民基本台帳法)。


長期出張・遠方現場への配置の場合

数か月以上にわたって遠方の現場へ配置する場合、業務内容・雇用関係に変化がなければ在留資格上の問題はありません。ただし、実態として転居を伴う場合は住所変更届が必要です。


まとめ

技人国ビザの外国人を別の現場へ配置転換することは、業務内容が変わらない限り在留資格上の問題はありません。注意が必要なのは、業務内容が大きく変わる場合・所属機関が変わる場合・実質的な派遣状態になる場合の3つです。配置転換を検討する際は、これらのポイントを事前に確認することをおすすめします。


配置転換について確認したい方へ

星野行政書士事務所では、雇用後の業務変更・配置転換に関するご相談にも対応しています。「この配置転換は問題ないか確認したい」という方もお気軽にご相談ください。

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