技人国ビザ更新時に建設会社が注意すること|審査のポイントと準備を行政書士が解説
この記事はこんな方へ
- 採用した外国人の技人国ビザ更新時期が近づいており、何を準備すればよいか知りたい
- 更新で不許可になるケースがあると聞き、自社のケースで問題がないか確認したい
技人国ビザの更新申請は、初回申請と比べて「採用後の実態」が審査されるという点で性質が異なります。書類の準備だけでなく、雇用期間中の業務内容の管理が更新許可を左右します。この記事では、建設会社が更新申請で注意すべきポイントと準備の進め方を解説します。
更新申請は「実態の審査」
初回の技人国ビザ申請(在留資格認定証明書交付申請・在留資格変更許可申請)は、これから行う業務内容と要件の一致を審査するものです。一方、更新申請(在留期間更新許可申請)では、在留期間中に実際に行っていた業務内容が審査の対象になります。
「申請時の書類に書いた業務をやっていたか」「在留資格の範囲内の業務に従事していたか」という観点で確認が行われるため、採用後の業務管理が更新審査の結果に直結します。
更新審査で確認される主なポイント
① 業務内容の継続性
申請時に記載した業務(施工管理・設計・CADなど)を継続して行っていたかが確認されます。担当業務が大きく変わっていた場合、その変化について説明が必要になります。
② 納税・社会保険の状況
外国人本人の住民税・所得税の納税状況、および雇用保険・社会保険への加入状況が確認されます。未納・未加入がある場合は更新が認められないリスクがあります。採用後の給与計算・社会保険手続きを適切に行っていることが重要です。
③ 会社の経営状況
雇用企業の直近の決算内容が審査されます。業績が大幅に悪化している場合や、外国人の雇用を継続できる財務状況にあるかが確認されます。
④ 法令遵守の状況
雇用企業に入管法・労働法令・税法上の違反がないかが確認されます。不法就労助長・労働基準法違反・税金の未納などがある場合は更新に影響します。
💬 行政書士より: 更新申請では、入管庁が源泉徴収票や住民税の課税証明書を通じて報酬額を確認します。採用時の雇用契約書に記載した報酬額と実際の支払い額が大きく異なる場合は説明が必要になります。給与を変更した場合は、変更後の雇用契約書を保管しておくことをおすすめします。
更新申請の時期と手続き
更新申請は、在留期間の満了日の3か月前から申請できます(入管法施行規則第21条の2)。建設会社の人事担当者は、外国人社員の在留カードの満了日を把握し、遅くとも満了日の3か月前には申請準備を開始することをおすすめします。
申請後、在留期間の満了日を過ぎても申請結果が出ていない場合は、満了日から2か月間または許可・不許可の処分が出るまでの間、引き続き在留・就労できます(入管法第20条第5項)。ただし在留期間が満了する前に申請していることが前提です。
更新申請で準備する書類(会社側)
更新申請で会社側が用意する主な書類は以下のとおりです。
- 在留期間更新許可申請書
- 雇用契約書(変更がある場合は最新のもの)
- 直近の源泉徴収票または給与明細(外国人本人分)
- 直近年度の決算書類
- 住民税の課税証明書・納税証明書(外国人本人分)
- 登記事項証明書(発行から3か月以内)
業務内容に変更があった場合や、前回申請時から会社の状況が大きく変わった場合は、変更内容を説明する書類を追加で準備します。
更新を機に在留期間を延ばすには
技人国ビザの在留期間は5年・3年・1年・4か月のいずれかが付与されます。より長い在留期間(5年・3年)が付与されるかどうかは、雇用企業のカテゴリー(規模・安定性)と在留中の法令遵守状況によって判断されます。
中小建設会社はカテゴリー3・4に該当することが多く、初回は1年の在留期間になるケースもあります。更新を重ねて実績を積むことで、より長い在留期間が付与されやすくなります。
まとめ
技人国ビザの更新申請は、採用後の業務内容・納税・社会保険・会社の経営状況が総合的に審査されます。更新で問題が生じないよう、採用時から業務内容の整合性・給与の適正支払い・社会保険加入を管理しておくことが重要です。更新申請は満了日の3か月前から可能なため、早めに準備を進めることをおすすめします。
更新申請についてご相談したい方へ
星野行政書士事務所では、技人国ビザの更新申請サポートに対応しています。「更新申請の書類を確認してほしい」「業務内容が変わっているが問題ないか確認したい」という方もお気軽にご相談ください。


