外国人を現場に配置するときの在留資格確認方法|建設会社が知っておくべき実務を解説
この記事はこんな方へ
「外国人作業員が現場に来ることになったが、在留資格の確認は何をすればよいか分からない」「確認を怠ったときのリスクを把握しておきたい」という建設会社の現場責任者・管理部門の方に向けて解説します。
在留資格の確認は雇用企業・元請の双方に関わる
建設現場で外国人が就労する際、在留資格の確認を怠ると、雇用企業だけでなく元請会社も法的リスクを負う可能性があります。「知らなかった」という事情は免責の理由にならないため、現場に外国人を配置する前に必ず確認を行う必要があります。
確認すべき書類:在留カード
外国人が日本に合法的に在留していることを証明する書類が在留カードです。中長期在留者(在留期間3か月超の外国人)には交付が義務付けられており、常時携帯が求められます(入管法第23条)。
在留カードで確認すべき項目は以下のとおりです。
① 在留資格の種類
カードの表面中央に「在留資格」が記載されています。建設現場で就労できる主な在留資格は次のとおりです。
- 技術・人文知識・国際業務:施工管理・設計・CADなど専門業務に従事できる
- 特定技能(建設):型枠施工・左官・とびなど特定の作業に従事できる
- 永住者・定住者・日本人の配偶者等:就労制限なし(どの業務でも従事可能)
- 技能実習・育成就労:認定された特定の職種・作業のみ従事可能
② 在留期間の満了日
カードの表面右上に「在留期間(満了日)」が記載されています。満了日を過ぎた在留カードは無効です。現場配置前に必ず確認し、満了が近い場合は更新申請の状況を確認してください。
③ 就労制限の有無
カードの表面または裏面に「就労制限の有無」が記載されています。「就労不可」と記載されている在留資格(留学・短期滞在など)の外国人を就労させることは違法です。また「指定書により指定された就労活動のみ可」とある場合は、別途指定書を確認する必要があります。
💬 行政書士より: 在留カードの有効性は、出入国在留管理庁の在留カード番号照会サービス(https://lapse-immi.moj.go.jp/)でオンライン確認できます。提示されたカードが本物かどうか不安な場合は、このサービスを活用してください。
技人国ビザの外国人を現場に配置する場合の確認事項
技人国ビザ(在留資格「技術・人文知識・国際業務」)の外国人を現場に配置する場合、在留カードの確認に加えて業務内容の確認が重要です。
技人国ビザは「専門的な知識を要する業務」に従事するために付与されており、現場での直接的な作業(型枠・鉄筋・とびなど)は原則として認められていません。元請会社が下請会社の外国人を現場に配置する際、その外国人が技人国ビザであれば、現場での役割が「管理・監督」であることを確認しておく必要があります。
「施工管理として雇用されているが、実態は現場作業をさせられている」という状況が発覚した場合、雇用している下請会社だけでなく、元請会社も不法就労助長に加担したと見なされるリスクがあります。
不法就労助長罪のリスク
外国人に在留資格の範囲外の業務をさせた場合、または在留期間の切れた外国人を就労させた場合、不法就労助長罪(入管法第73条の2)の対象になります。この場合、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金が科される可能性があります。
元請会社が下請・孫請の外国人についても確認義務を怠った場合に責任を問われるケースがあるため、現場入場の際に一元的に在留資格を確認する体制を整えることが重要です。
現場入場時の確認フローの整備
建設現場では、外国人が現場に入場する前の段階で在留資格を確認する運用が広まっています。実務上よく用いられるフローは以下のとおりです。
まず入場前に在留カードのコピーを提出させ、在留資格・満了日・就労制限の有無を確認します。次に技人国ビザの場合は雇用契約書または業務内容説明書で担当業務を確認します。確認内容を記録し、満了日に応じた更新タイミングを管理します。
まとめ
外国人を建設現場に配置する際は、在留カードによる在留資格・満了日・就労制限の確認が必須です。技人国ビザの外国人については、現場での役割が管理・監督業務であることの確認まで行うことで、元請・下請双方のリスクを防ぐことができます。
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